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第1章転職を考え始めたら|現状の数字と最初の一歩

節ごとに読む:1-1 1-2 1-3

POINT

この章の要点

転職の現状:公的統計から

総務省統計局の労働力調査(詳細集計)によると、2025年の転職者数は約330万人で、2023年以降は330万人前後で推移しています。転職を希望する人(転職等希望者)は約1,023万人で、比較できる2013年以降で最も多くなりました。実際に転職する人より、考えている人のほうがずっと多いということです。

転職すると賃金はどう変わるでしょうか。厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、転職した人のうち、前の職場より賃金が「増加」した人が40.5%、「減少」した人が29.4%でした。増加の割合は前年より3.3ポイント高く、減少の割合は3.0ポイント低くなっています。残りは「変わらない」などです。

この数字から言えるのは二つです。

最初の一週間にやること

応募や登録を急ぐ必要はありません。先に次の三つを決めると、その後の判断がぶれにくくなります。

  1. 理由を書く:なぜ転職したいのか。不満から離れたいのか(給与・人間関係・将来性)、行きたい方向があるのか。書き出して、後から見返せるようにします(第2章)。
  2. 今の状況を数字にする:現在の年収(額面・手取り)、勤続年数、毎月の支出、貯蓄。転職で年収が下がったときに耐えられる幅を見積もります。
  3. 記録の場所をつくる:転職活動は、エージェント・求人サイト・応募先が同時に動き、後から「誰に何を言ったか」が分からなくなりがちです。日付・相手・内容を1か所に残します(第17章)。

基本は、在職中に転職活動をする

このサイトでは、転職活動は基本的に在職中に行うことを勧めます。退職してから「ゆっくり探す」ことは、避けたほうがよい理由が多いためです。

  1. 収入が途切れない:応募や選考が長引いても、生活が崩れません。
  2. 条件を選べる:収入の心配が小さいと、年収の下限や譲れない線(第2章)を守って選べます。退職後は「早く決めたい」が先に立ち、条件を譲って決めてしまうことがあります。
  3. 空白期間ができない:空白が長くなると、面接で理由を聞かれる例があります。
  4. 失業給付には頼りにくい:自己都合で辞めた場合、給付には原則1か月の給付制限があります(離職日が令和7年4月1日以降。過去5年に2回以上の自己都合離職なら3か月)。給付は日数に上限があり、生活費のすべてを満たすとは限りません。その間は貯蓄を取り崩すことになります。
  5. 「ゆっくり」は長引きやすい:期限がないと動きが鈍り、貯蓄と気持ちが先に減る、と言われます。市場の状況も、時間がたつと変わります(第4章の在宅勤務の例)。

在職中は、面接の日程を合わせにくい、というのが最大の難点です。有給休暇、夕方・オンラインの面接、エージェントへの時間帯の希望の伝え方で補います(第12章、第17章)。

例外として、退職を先に考える場合:心身の不調があるとき(受診と休養が先です)、ハラスメントなどで在職を続けるのが難しいとき、会社の退職勧奨が進んでいるとき(別サイト「リストラされそうになったら読むサイト」で扱っています)。こうした場合は、労働局の総合労働相談コーナーやハローワークに早めに相談します。

転職しない選択も、選択肢に入れておく

転職は目的ではなく手段です。今の職場での異動・配置転換、社内の別の仕事、副業で足りる場合もあります。この点はどちらにも誘導しません。「転職しないことも含めて選ぶ」ために、次のページで理由と条件を整理します。

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出典

事実の確認表

主張 出典 確認日
2025年の転職者数は約330万人、転職等希望者は約1,023万人(比較可能な2013年以降で最多) 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)」https://www.stat.go.jp/data/roudou/2.html(検索結果の要約で確認。原表は未開封) 2026-09-30
令和6年 転職入職者の賃金は前職より増加40.5%・減少29.4% 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」報道発表資料 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/siryo.pdf(原本を読んで確認) 2026-09-30
自己都合離職の給付制限は、離職日が令和7年4月1日以降で原則1か月、過去5年に2回以上の自己都合離職で3か月 ハローワークインターネットサービス「よくある質問」https://www.hellowork.mhlw.go.jp/help/question08.html(原本を読んで確認) 2026-09-30
参考

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