10-2転職エージェントの仕組み|誰がお金を払い、どう儲かるか
章を通して読む 第10章の節(全3節):10-1 要点・誰から誰にお金が流れるか / 10-2 仕組みから読める偏り / 10-3 相談先・記録・チェックリスト
仕組みから読める偏り
次は、構造上、起きやすいと言われる傾向です。個々の担当者や会社の実態は、それぞれ違います。
| 構造 | 起きやすい傾向 |
|---|---|
| 入社が決まらないと収入がない | 決まりやすい人・求人に力が入り、決まりにくいと見られると連絡が減る |
| 手数料は年収に連動することが多い | 年収の高い求人・人が優先されやすい |
| 顧客は企業 | 企業の要望が優先され、求職者の希望の条件が通りにくい場面がある |
| 担当者に数字の目標がある | 承諾を急がされる、希望と違う求人を勧められる、という例が語られる |
| 複数の求職者を同時に担当する | 対応の頻度に差が出る |
こうした傾向は、口コミにもよく現れます(第11章)。ただし、構造があっても、求職者の利益を考えて動く担当者は多くいます。構造を知ったうえで、担当者の言動を見ます。
求職者の側で確かめる方法
- 許可の有無:有料職業紹介事業は許可制です。許可番号が、会社のサイトに載っているかを確かめます。
- 人材サービス総合サイト:手数料の実績、就職者の6か月以内の離職数、返戻金の有無を見ます。
- 優良認定:厚生労働省が認定する優良職業紹介事業者の制度もあります。認定を受けていることが、それだけで求職者への対応の良さを保証するわけではありません。
- 個人情報の扱い:職務経歴書は個人情報です。どの企業に、どの範囲で渡すかを確認します(第12章)。
仕組みを踏まえて、相談する
エージェントには、相談してかまいません。ただし、相手の収入が「入社が決まったとき」に生じることを承知したうえで、次の姿勢で相談します。
- 助言は、判断の材料の一つとして聞き、決めるのは自分。
- 「決まりやすさ」と「自分に合うか」は別。勧めの理由を聞く。
- 年収の高い求人・決まりやすい人が優先されやすい構造を、頭に置く。
- 複数の会社に相談して見立てを比べる。
- 具体的な聞き方と例文は第12章にあります。