21-1転職のよくある質問と誤解|エージェント・年齢・年収・退職
章を通して読む 第21章の節(全3節):21-1 要点・誤解と事実 / 21-2 誤解14:「試用期間中は、いつでも解雇できる」 / 21-3 相談先・記録・チェックリスト
この章の要点
- 転職には、広く出回っていて、半分だけ正しい話があります。誤解を一つずつ、詳しいページとあわせて確かめます。
- 断定できないものは、「例がある」「言われる」の形で書いています。
- 制度と数字は、確認日の時点のものです。最新は公式の案内で確かめてください。
誤解と事実
誤解1:「転職すれば年収が上がる」
転職した人のうち、賃金が前の職場より増えた人は40.5%、減った人は29.4%でした(令和6年、雇用動向調査)。上がる人が多い一方で、約3割は下がっています。自分の場合は、市場価値の測定から(第1章、第8章)。
誤解2:「転職エージェントに登録すれば、お金がかかる」
有料職業紹介事業者は、原則として求職者から手数料を取れません。費用は企業が負担します。登録料・面談料を求められたら、止まって確かめます(第9章)。
誤解3:「エージェントは求職者の味方だから、何でも任せてよい」
エージェントの収入は、入社が決まったとき、企業から入ります。求職者の利益を考える担当者も多くいますが、構造上、急かしや偏りが起きやすい、と言われます。条件・期限・連絡の仕方は、自分で決めて伝えます(第10章、第12章)。
誤解4:「口コミの評価が高いエージェントを選べば間違いない」
口コミは、書き込む人・時期・担当者に偏りがあります。ランキング記事には、紹介先から報酬を受けているものもあります。人材サービス総合サイトなど、公的な数字も見ます(第11章)。
誤解5:「非公開求人は好条件だ」
非公開の理由は、企業の事情です。条件が良いとは限りません(第9章)。
誤解6:「年齢制限は禁止されているから、年齢は関係ない」
募集・採用の年齢制限は原則禁止ですが、例外があります。選考の実際で年齢が影響しないとまでは言えません。自分の応募の記録で確かめます(第5章)。
誤解7:「35歳(または40歳)を過ぎたら転職は無理」
一律の年齢の壁を、一次の統計で確かめることはできていません。「間に合う」「遅い」と言い切らず、自分の職種・地域・経験と、実際の応募の結果で判断します(第5章)。
誤解8:「市場価値は診断サービスで分かる」
診断の数字は推計で、実際の提示額を約束するものではありません。スカウト、求人票、エージェント面談、公的統計と合わせて見ます(第8章)。
誤解9:「資格を取れば転職に有利になる」
業務独占資格などを除き、実務の裏づけがあって評価される例が多い、と言われます。学ぶ前に、求人での扱いと、教育訓練給付の対象かを確かめます(第6章、第7章)。
誤解10:「年収は求人票の額のとおりに入る」
固定残業代の有無、基本給、賞与の扱いで、手取りは変わります。固定残業代は、基本給の額・時間数・超過分の支払いが、明示されている必要があります(第14章)。
誤解11:「内定が出たら、すぐ会社に退職を伝えてよい」
労働条件通知書で条件を確かめてから伝えます。条件が違っていたり、内定が取り消されたりしたとき、戻れなくなるおそれがあります(第18章、第19章)。
誤解12:「退職は1か月前に言わなければいけない」
民法上は、期間の定めのない雇用では、申し入れから2週間で契約を終えられます。就業規則の定めや引き継ぎとの兼ね合いは個別に異なります。疑問は労働局に確認します(第19章)。
誤解13:「自己都合で辞めると、失業給付はすぐ出る」
自己都合の場合、原則1か月の給付制限があります(離職日が令和7年4月1日以降)。過去5年に2回以上の自己都合離職があると3か月です(第19章)。